素材から見る総入れ歯の特徴とメリット・デメリット・費用

総入れ歯は床部分と義歯の部分に分かれており、床部分の素材ごとに大きな違いがあります。金属やシリコン、マグネットなど多彩な種類があるため、利用する前によく確認することが必要です。
総入れ歯と単純に言っても、実は種類が多様にあると知っていますか。それぞれの特徴・メリット・デメリット及び予算を理解して、自分の予算や希望している使い心地などから最善の物を選ぶことが重要です。インプラントを含め、種類ごとの違いを理解しておくことで、歯医者選びや総入れ歯選びに大きく役立てることができます。自分に関係ないとしても、身近な人で入れ歯を検討している人にアドバイスできる可能性もあるため、覚えておくことはよいことです。

保険適用可能な総入れ歯の特徴・メリット・デメリット・費用

総入れ歯

保険適用される総入れ歯の特徴は、プラスチック樹脂を使用していることです。基本的に総入れ歯は人工歯の部分と歯を支える床(しょう)と呼ばれ、歯茎に当たる部分で構成されています。保険適用されている総入れ歯の特徴は床部分がブラスチック樹脂で、短時間で作成できることから手術などを必要としていないところが特徴の一つです。歯の部分はレジンと呼ばれているプラスチック樹脂かセラミックを使用していることが多いといいます。 メリットとなるのは保険適用されているためコストを抑えられることと、短時間で完成させることができるから、待つ時間や手術する時間を必要としていないことです。

また、修理をするときもときもスピーディーに直すことができます。 ただし耐久性のなさがデメリットです。他の素材の物の場合には数年は持つ物であっても、保険適用しているものの場合には1年から2年ほどしか持ちません。そのため、定期的に作り直ししなければならないところがデメリットといえます。これ以外にも、匂いが付きやすい素材を使用しているため、汚れやにおいが付着しやすいのもデメリットです。カレーなどを食べるとすぐに匂いが付着してしまって落とせないため、定期的に交換しなければならない人もいます。 長期間利用していると歯茎がやせてしまい安定性が悪くなってしまうことも、デメリットの一つです。市販の安定剤を塗っていても徐々に不安定になってしまうため、定期的な交換が欠かせなくなっています。費用は歯茎の状態により異なりますが、平均的に数千円から1万円前後となっていることが多いです。

自費治療の金属床の総入れ歯の特徴・メリット・デメリット・費用

総入れ歯

自費でいれる総入れ歯の中で最も人気が高く、利用者が多いのが金属床の総入れ歯です。床部分が金属で義歯の部分は樹脂やセラミックを使っているため、見た目には金属を使っていることが全く分かりません。金属のフレームを使用しているため、保険適用して作るものよりも耐久性が高く、使用していて違和感が少ないように薄いものを作ることができるといいます。

金属を使用するメリットは丈夫で薄いものを作ることができるため、長持ちすることです。また、樹脂製の物よりも違和感が少なく、話しやすくなるのもメリットといえます。金属は樹脂よりもはるかに匂いや汚れが付きにくくなるため、毎日清潔にしていて落ちにくいということはありません。熱伝導率が良いこともメリットの一つです。食べ物の温冷を簡単に感じられるようになることから、食べ物のおいしさを簡単に感じられるのも魅力といえます。さらに良いことといわれているのは、繊細な調節が可能となるため、ぴったり合うサイズを作れることです。 ただしデメリットとなるのは金属アレルギーの人には対応できないことと、壊れたら治せないため、新たな総入れ歯を作らなければならないことといえます。

]保険診療が利かないため、保険診療の樹脂製よりもはるかに高額であることもデメリットの一つです。 使用する金属ごとに料金は異なり、上あご・下あごどちらかのあごの分だけの料金はゴールドの場合には約70万円前後から、コバルトクロムの場合は約50万円前後、チタンの場合は約63万円援護となっています。

シリコン樹脂を使った義歯の特徴・メリット・デメリット・費用

総入れ歯

歯茎が鋭敏な人の場合、シリコン製の総入れ歯を進められることもあります。シリコン製は床部分がシリコン樹脂でできているためプラスチック樹脂製よりも柔らかく、歯茎に当たっても痛みがないといわれている素材です。入れ歯が原因でできる口内炎などを防ぐ働きも期待されており、歯茎がデリケートで金属アレルギーの人なら使用して損はありません。ある程度の条件を満たすと、プラスチック樹脂のように保険適用される可能性が高いのがポイントとなります。

メリットとなるのはあごに吸い付いて離れにくいことです。フィット感があり動かない義歯を求めている人には最適なものとなります。また、プラスチック樹脂よりも耐用年数は長く、定期的に医療機関でメンテナンスをすれば長期間の長持ちするのもメリットです。定期的にシリコン樹脂部分を張り替えることで、コストを抑えられるのもポイントの一つとなります。 デメリットは汚れが付きやすい上に落ちにくくなっていることです。早め早めに汚れを取り除いていればそれほどで張りませんが、長期間使用するときにはある程度相談したほうがいいといえます。これ以外にも入れ歯がわずかに厚みを増すため、使いづらいと感じる人も少なくありません。

通常の床部分だけの場合シリコン樹脂は床部分だけで12万円から20万円前後となっていることが多いです。義歯部分は歯科医院に相談し、納得できる形で利用することが望ましいといえます。義歯部分の料金は医療機関ごとに異なるため、トータルで30万円から60万円前後と考えておいたほうがいいといわれているのは事実です。

それ以外の総入れ歯の特徴・メリット・デメリット・料金

総入れ歯

実は総入れ歯の中でも、磁石アタッチメント式の物も存在しています。歯茎に歯の根やアタッチメントとなる部分を植え込み、その上から磁石を使った歯の部分を張り付けることで義歯とする方法です。メリットは安定性が高いことで、歯茎や歯に負担をかけずに治療できます。メリットは手術が比較的容易なこと、かむ力が実の歯のように強くできることなどが挙げられていますが、デメリットは磁石を使っているためMRIなどに入ることができないことです。そのまま入ってしまうと磁力が完全に消えてしまい、入れ歯が全く使い物にならなくなります。磁石を交換すれば元通りになりますが、料金がかかりますので注意が必要です。

インプラントの根がないと治療ができないところなどもデメリットです。費用は実の歯があるかどうかにより大幅に異なります。 インプラントは最も多く知られている入れ歯です。チタンでできた歯の根の部分を自分のあごの骨に埋め込んで、その上から人工の歯を埋め込む形となるため、ほぼ自分の歯に近い噛み方ができるのがメリットといえます。また、手入れも定期的に歯磨きをすれば済むため、短時間で口腔内の健康を維持する方法である歯ブラシも容易にできるのがメリットです。

ただしデメリットはあごの骨に埋め込まないと効果を発揮できないため、あごの骨が丈夫な人やある程度高齢な人には利用を見合わせる医療機関が多いことだといいます。また、費用がほかの義歯よりもはるかに高額な点もデメリットです。良質なものであることは知られていますが、は1本あたりの料金が25万円から40万円前後となっているところは、デメリットといえます。

義歯の床部分を中心に違いを確認しましたが、床部分だけではなく刃の部分を変えることでも大きな違いが出てくることは事実です。それぞれの違いを理解したうえで歯科医院を受信すること江、問題を解決できる総入れ歯を見つけることができます。インプラントを含めて生活に役立つ義歯がどれになるのか、歯科医院の医師と相談したうえで依頼することが必要です。